『秋の夜の会話』
- 小林 基
- 9月7日
- 読了時間: 2分

いわき市草野心平生家の庭先。
今回の芝居の舞台はこの場所です。
すごい前に福島にやってきて最初にこの場所に立ってからずいぶん経って、ようやくまたこの場所に戻ってきました。
あいも変わらずあっぷあっぷしながら舞台に携わっております。うまいこといかねえなあとか、もっとうまくやれねえかなあとか、そんなことばかりでうんざりしてしまうのですが、どうもこうやって物語を編むことだけはやめられない。いいなあと思うことをどうだろうかとたずねてみることがやめられない。
芝居とかもそうですし、その他の様々な表現とかもみんなそうなのですが、どこかそれはそれをやっている人間の名刺みたいなもんだと思っております。俺はこういうやつなんだ、こんな風に思ってんだみうな。他人が書いた脚本を演出してても、俺はこんな風に思ってるんだぞってのが出るのが表現ですので。
まあニンゲンは語るいきものですから。
今回のお芝居は草野心平を題材にしていますが、おそらく草野心平そのものを描いたものにはならないでしょう。草野心平の膨大な詩の一端を読んだ僕が彼から読み取ったものを草野心平の形にして描く、そういう話です。そういうやつをちょっといろんな人に問いかけてみたいみたいな、そんな感じです。
少し昔、草野心平というおっさんがいて、世界に向けて大きな問い掛けをしておりました。その真似事をちょっとやってみようと思います。
お暇な方や心優しい方、どうぞ付き合ってやってください。そしてもし宜しければ、どこか別の場所で、今度は自分の形で何かをやってみてください。
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